2019年4月10日 UP
マーケティング

小さな会社の「広報の本質」③~真の記者人脈を築くために~

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みなさん、こんにちは!
VALMEDIA編集部による、連載記事を掲載いたします。
本連載企画は、VALCREATIONプロデュース:広報PRコンサルタントの山見博康さんが塾長を務める『山見塾』開講を記念して、主に中小・ベンチャー企業のみなさんへ「広報の本質」をお伝えしていくことを目的に連載いたします。開講まで残り2週間、週に1度のペースで更新してまいりますので、お楽しみください!

 

前回の記事では、メディア記者は「他紙へ掲載される可能性のあるニュース」よりも、他メディアへ公開されていない限定情報に価値を感じるため、独自に情報を提供することで記事になりやすいという点をお伝えいたしました。今回はその流れを汲んで「情報提供~メディア掲載までの道のり」についてルート別にわかりやすく整理していきたいと思います。

 

ニュースの一斉発表はラブレターを撒き散らしている状態?!

まず、自社のニュースがメディアへ取り上げられるまでには、大きく分けて3つのルートがあります。
1つ目は自社による「一斉発表」。
2つ目がメディア記者への「個別取材要請」。
3つ目が記者からの「個別取材申込み」です。

「一斉発表」とは、“公式”に“同じ情報”を“複数のメディア”へ伝えることを言います。記者クラブでの発表や、PRタイムスなどのサービスを通じてプレスリリースを一斉配信することが該当します。
言い換えるのであれば、一斉発表は「合コン」のようなものでしょう。「I love you!!」と書かれたラブレター(プレスリリース)を不特定多数へ撒き散らしている状態、というとわかりやすいかもしれません。プレスリリースが読まれずにゴミ箱行きになってしまうのはこのためです。

 

記者一人ひとりへの地道なアプローチが、将来会社の資産となる。

メディア掲載を目指す上で、一番重視すべき点は「記者といかにデートをするか」という点。つまり、個別にアポイントをとり限定情報を提供する場をセッティングするということが重要です。入り口として合コンも勿論大事なのですが、それだけではデートにはこぎ着けません。恋人どころか友達にすらなれないでしょう。
メディア記者とデートをするためには、まず一人ずつにデートを申込むというアプローチが重要となります。あるいは合コンの後に、個別にデートを申し込む方法も有効でしょう。
自社/自分の認知度が低いうちは、地道に広報活動を行う必要があります。
・プレスリリースを送ったのちに、特定のメディアに電話をして個別取材をお願いする。
・一斉発表をせずに、初めから一人ずつ「I love you!!」と口説いていく。
上記のような行動一つ一つの積み重ねが、真の記者人脈を築き、それがゆくゆくは会社の資産となるのです。

 

<まとめ>

上記の内容を踏まえて、今一度ニュースの出し方を整理します。
① 会社からメディアへ個別に取材要請
② 記者からの個別取材申込み
③ 会社からの一斉発表(プレスリリース)
④ ③+① プレスリリース後、会社から個別取材を要請
⑤ ③+② プレスリリース後、記者から取材申し込みを受ける
ニュースの内容やバリューに応じて、どの道のりで掲載を目指すのかを今一度整理した上で、自社にとって有効なアプローチ方法を検討してみてください。

 

次回の連載記事では、山見塾開講前最後の連載記事として、広報の本質である「なぜ広報をするべきか/なぜ有名になるべきなのか」について書いていきます。お楽しみに!

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