2017年8月9日 UP
マーケティング

<竹島塾第2期 開講記念企画>           現代マーケットにおけるコピーのちから

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みなさん、こんにちは!
VALメディア編集部による、連載記事を掲載いたします。
本連載企画は、VALCREATIONがプロデュースをする「竹島塾」第二期開講を記念し、
キャッチコピーの作り方や活用方法をお伝えしていくことを目的にスタートいたしました。

開講までの1ヶ月間、週に1度のペースで更新してまいります。
キャッチコピーの魅力を少しでも感じて頂けますと嬉しいです。

また、記事のなかで「竹島塾」塾生が実際に書いた「コピーBefore After」も掲載いたしますので、
こちらもぜひ楽しんでご覧いただければと思います。

その違いに愕然とすること間違いなしです!
 
 

「うまいコピーよりも、届くコピーを」

 
モノや情報が溢れかえる現代マーケットにおいて、
差別化の手段のひとつとして「キャッチコピー」の力が注目されています。
駅の広告や電車の中釣り、テレビCM、SNS、ありとあらゆる場面で綺麗なコトバ、巧みなコトバが描かれ、
SNSではキャッチーなコトバが誕生し流行語になることもしばしばです。

そのような日常において、マーケティング・広報・PRの一貫でキャッチコピーを学ぶ人が増えています。
今回は本企画第一弾として、キャッチコピーを学ぶ際の注意点についてお伝えします。
 
 

“目的が手段を決定する”ことを忘れない

 
キャッチコピーの勉強を始めると、まず陥りがちな落とし穴があります。
それは「書くことが目的になってしまうこと」です。
どうしても「うまいコピーを書きたい」「かっこいいコピーを書きたい」と力んでしまい、
英語をつかってみたり、格好いい漢字を使ってみたくなりがちですが、それはとても危険なことです。

キャッチコピーはプレゼントと一緒です。
勿論、サプライズや綺麗な包装は嬉しいのですが、空けてみて中身が空っぽだったら、拍子抜けですよね。
いちばん大事なのはプレゼントの中身そのものです。

つまり、何を言うか、どう言うかという表現方法は二次的三次的であって、
いちばん大事なことは魅力的なモノをきちんと届ける、ということになります。

例えば、今あなたが砂漠の中をラクダに乗って移動しているとします。
もしそこにオアシスがあって、水があれば、もうそれだけで嬉しいですよね。
このようにモノが魅力的な場合のコピーは「水あります」だけでOKなのです。

一方で、もしそこに水屋さんが100店舗あり競争社会が展開されていたとしたら、
前述のコピーだけでは差別化できません。
その際は「冷えた水あります」「ミネラルウォーターあります」「日本の水あります」
というようなキャッチコピーが必要です。

つまり、モノがそもそも魅力的だったらそれをズバッと言い、
そうでない場合は、必要に応じて差別化をしていけば良いのです。

表現技術にのめり込んで、コピーの技術で丸め込もうとするのはとても危険なことです。
まずは何を届けたいのか、つまり貴方のビジネスモデル、それがいちばん大事なのです。

ビジネスモデルを今後どうしていきたいのかという目的が明確であるからこそ、
手段としてのコピーが活きてくるのです。
 
 

スペックよりもストーリーに人は共感する

 
今、ミシュランに掲載されているお店も毎年1割は廃業していると言われています。
良いモノ、美味しいモノを作ったからと言って、必ずしも売れるわけではないんですね。

なぜなら現代は“良いモノ”が当たり前になってしまっているからです。
故に、良いモノを伝えていく努力が必要なのです。

キャッチコピーの表現方法は大きく分けると3つあります。
・モノが良ければモノを言う
・モノが同じなら物語を言う
・物語がなければ人を言う

良いモノが溢れた現代では、そのモノの物語を買いに来る人が増えています。
例えば、「このカメラは64GBの容量があります」という表現と、
「このカメラ一つで、お子さんの誕生から幼稚園卒園までの記録を全てまとめて撮ることが出来ます」というコピー。

明らかに後者に対して心が動きますね。
これは、スペックよりもストーリーに共感しているからなのです。
このくらいの容量があるという数字よりも、それを使う時の自身のストーリーに人は共感しているのです。

つまり、モノではなくモノが紡ぎ出す「物語」を語ることで差別化ができるということです。

もし物語が思いつかなければ「人」で差別化することも出来ます。

あのラーメン屋の店長が本当に良い人で…
そういう理由で何故か通ってしまうお店が一人1軒はあるのではないでしょうか。

それはある意味、一つの差別化ポイントになります。
モノでも物語でも差別化が難しい場合は、「人」を推していくキャッチコピーで勝負することも一つの作戦です。

つまり、キャッチコピーは「手段」にすぎないということです。
まず、根幹に貴方のビジネスモデルがあり、その目的が明確であって、初めてコピーが活かされるのです。
その点を忘れずにキャッチコピーを学んでいくことが大事なポイントです。
 
 

「竹島塾」塾生による、コピーBefore After!!

 
お題:雛人形を買いたい!と思わせるキャッチコピーを考えましょう。
媒体:HP、チラシなど
 
Beforeコピー「リカちゃんはおもちゃ箱へ、おひなさまは嫁入り道具へ」
 
う~ん。悪くはないのですが、心に届いてくる感じはしませんね。何故なのでしょうか。

原因①ターゲットが不明確…どういう層へ向けたコトバなのかがちょっとわからないですね。
原因②ベネフィットが不明確…コトバは綺麗に並べられているのですが、
   何が得られるのかのベネフィットが見えてきませんね。

こちらは、竹島塾1日目の講義で受講生が作成したコピーです。
 

 
それでは、竹島塾2日目の最後に作成したコピーを紹介します。
こちらです。
 
Afterコピー「お雛様がいない家庭の非行率は78%です。 *当社比」
 
一瞬心がぐらつきますよね。

女の子がちょうど生まれた頃の親御さんがこのコピーを見たら、購入を検討しそうではありませんか。
正に、心に届くコピーと言えます。
 
キャッチコピー初心者でも、きちんと基礎的な考え方を学び、
かつ塾長の竹島靖が提唱する「コピー48手」の手法を用いれば、
これだけのインパクトあるコピーが作れるようになるのです。

 
皆様、是非一緒にキャッチコピーのちからを磨いていきましょう。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
 

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by Valmedia編集部