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マネジメント

SDGsの達成に向けて経営者が考えるべきこと ~日本的経営の学び舎Ⅶ~

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2019年2月20日(水)、技術経営士の会 & VALCREATION 共催企画「日本的経営の学び舎」第七回目を開催いたしました。
日本的経営の学び舎は、戦後復興からバブル経済、第三次産業革命、リーマン・ショックを経験され、日本経済の最前線で活躍された「技術経営士」を講師に迎え、長い経験から得られた知見や知恵を「日本的経営」という切り口から、明日を担う若き次世代リーダーに向けて伝授いただく場です。
 
第七回目は、技術経営士の会 幹事であり、日本電気株式会社 元代表取締役会長の矢野薫さんを講師に迎え、「SDGsを実現する日本的経営」というテーマでご講話いただきました。
 

SDGsは中小・ベンチャー企業にとって大きなビジネスチャンス

冒頭、矢野さんより「SDGs」の概要について説明がありました。
「SDGs:Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」は2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193ヶ国が2016年~2030年の15年間で達成する目標として掲げられました。17の大きな目標と169の項目で構成されています。SDGsの採択前には、2000年の国連総会で2015年を目標にした「MDGs:Millennium Development Goals」がありましたが、その終了に伴い新たに採択されたのがSDGsです。
現在、SDGsは2030年までに12兆㌦のビジネスチャンスを生み出すと言われており、日本国内においても経団連ではSDGsの実現に向けた企業行動指針を策定しています。また、中小・ベンチャー企業にとってもSDGsはチャンスの源であり、SDGs関連でのスタートアップや新規事業の開発も積極的に行われるようになっています。

しかし、国内におけるSDGsの進捗状況は順調とは言い難く、2018年に国連総会で発表されたレポートでは、日本は世界で第15位の達成度と先進国の中でもかなり遅れをとっています。ちなみにベスト3は北欧諸国、4位はドイツ、5位はフランスです。日本は特に「ジェンダーの平等」「環境問題への対応」「パートナーシップ」の項目が弱いと言われ、今後その解決が求められると矢野さんは伝えました。
 

“持続可能な経営”に必要な経営者の資質とは

SDGsの説明のあとは、矢野さんより「持続可能な経営」を行う上での重要な行動について、次の3つの項目でお話がありました。
・変化に対応すること
・数字で考えること
・情熱を伝搬させること
特に経営者は自身の事業に対する強い自信を持っているため、うまくいっていない場合にも「そんなはずはない」「直によくなるだろう」と思いがちです。そのため、“経営数字は自身を写す鏡”と認識して数字で経営を考える習慣を持つことが重要です。矢野さんは「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」という二宮尊徳翁の言葉を共有し、その両立こそが経営者に求められる資質であると強調しました。

後半の意見交換では矢野さんへ様々な質問が飛び交い、矢野さんがNECに入社した当時の時代性やSDGs経営の実例を伺いました。
「社会性の高い事業でお金を生むのことは難しいのではないか」という参加者の声に対しては、「社会が認めてくれたら必ずお金を払ってくれる。お金が生まれないということはそもそもの価値が低いということ」と回答いただき、一同SDGs経営の考え方を腹落ちさせました
 

参加者からは、
「日本を代表する企業経営者のお考えや当時のリアルな経験談を学ぶことができ、とても有意義でした。」
「SDGsがビジネスチャンスに直接つながっているということを知れて良かったです。また経営についても具体的に学ぶことができました。」
「SDGsは世界の共通言語という言葉が印象的でした。自分自身と世界をリンクさせて考えることができる言葉はとてもありがたいと感じました。」
などの感想をいただきました。
 

次回の「日本的経営の学び舎」は、3月20日(水) 神永晉さん(住友精密工業株式会社 元社長)を講師に迎え、「幸せをもたらす日本的経営」と言うテーマでお話しいただきます。

次世代を担う志ある若手経営者、若手ビジネスパーソンのご参加をお待ちしております。
 
 
(VALMEDIAライター:遠藤あずさ)

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