2017年7月13日 UP
マーケティング

100年経営アカデミー4日目 開催報告

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7月8日(土)六本木のハリウッド大学院大学にて、
弊社がプロデュースした100年経営研究機構とハリウッド大学院大学様との共同講座
「100年経営アカデミー」の4日目が行われました。

1限目では、後藤俊夫代表理事による「マーケティング」をテーマとした講義を行いました。
お客様との関係をどのように築くか、またどのように事業を広めていくのかを学ぶことは、
100年ものあいだ経営を継続するために重要なことです。今回は一般的なマーケティング理論ではなく、
長寿企業経営に大きな影響を及ぼした近江商人や、越後屋などの事例を中心とした講義となりました。

滋賀の近江商人の「三方良し」という話をよく聞きますが、
そもそも近江商人とは「近江の国の出身で、他の都道府県で活躍した商人」のことを指します。
その近江商人が栄えた理由として、
・自分たちの商売がうまくいく事を第一に考えるのではなく、赴いた地の方々の事を考えた
・自らは「他国者である」という自戒の心を持ち、お客様に満足してもらう事を第一に商売を行った
ということが挙げられました。
そして近江商人は現在のCSRの先駆的事例としても注目されている、と説明がありました。
その他にも越中富山の売薬屋、日本一老舗が密集する地である銀座などを取り上げ、
マーケティングの事例を学びました。

2限目では、石川酒造株式会社 代表取締役 石川彌八郎氏にご登壇いただきました。
石川酒造は、東京都福生市にて日本酒やビールの製造販売、レストラン経営を行っている創業約400年の会社です。
もともとは農業を営んでいましたが、時代の移り変わりの中で13代目が1863年に副業として酒造業を始め、
今日に至っています。石川彌八郎氏は18代目にあたります。
今回の講義では、先代の方々が行われてきた酒造業の取り組みなどについて、
マーケティングをメインテーマにお話しいただきました。

石川家では、約250年前から当主が日記を書き続けており、現在彌八郎氏も継続して行っているそうです。
ご先祖様の書き記した日記を読み解いていくと、事業を変革する代、挑戦する代、拡大させる代が3代毎に
サイクルしている事がわかる。そこから現在の自らの役割と次の代の事を意識して経営を行っているとのこと。
これからの世の中は、どのようになるかわからない。
お金などの資産を後世に残しても、いつまでも保てるものではない。
しかし、これまで先祖の方々が築き上げてきたお客様や関係者の方々との信用を次の世代に引き継ぐことで
事業は継続していくことができる、とお話しいただきました。

3限目には、これまでの講義を受けて「長寿企業におけるマーケティングでは何が重要か」をテーマに、
グループに分かれてディスカッションを行いました。各グループからは
「長期的な時間軸で経営を考える」「経営者自らの視点だけでなく、先祖や地域社会の視点で経営判断をする」
といった意見が挙がりました。
その後、質疑応答を行い4日目の講義は終了いたしました。
講義後には、石川氏を交え有志での懇親会を実施いたしました。

次回8月5日は、アカデミー前期「100年経営概論」最終日です。

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by Valmedia編集部